部活ノートを上手い使い方で続けられない人が多い理由

多くの人が部活ノートを続けられないのは、「やる気がないから」ではありません。
実は、ノートに何を書くのかの意味を間違えてしまっているからなんです。

多くの人は、「上手く書こう」「ちゃんと反省を書こう」と思ってノートを開きます。
でもその意識のままだと、ノートが他人に評価されるための記録になってしまう。



たとえば、先生やコーチに「ちゃんと書いてるね」と思われたい、
あるいは「上手くまとめなきゃ」と形を整える。
この瞬間に、ノートは自分のためにやってることではなくなってしまうんです

本来、ノートは「自分の結果を変えるため」に書くものです。

たとえば
・今日の練習でうまくいった瞬間を思い出す
・うまくいかなかった理由を少し考える
・明日やってみたいことを一つ書く

それだけで、次の行動が少し変わります。

つまり、ノートは「結果を記録するもの」ではなく、
次の結果をつくるためのメモ」なんです。

でも、ここを意識できていないと、

書くこと自体が目的になってしまう。

書いても手応えがなく、書き終えたときに「結局これで何が変わるんだろう」と感じてしまう。



それが、ノートが続かなくなる一番の理由です。

だからまず、「上手く書く」ことを手放してほしい。


大事なのは、今日の自分が何を感じて、どう動いたのかを少しだけ言葉にしておくこと。
その一行が、未来の結果を変えていきます。

目次

あなたのスポーツ感情タイプを知ろう(10問診断)

部活ノートを続けるために、まず大切なのは、
「自分がどんな感情でスポーツを楽しんでいるか」を知ることです。

人によってモチベーションの源は違います。
「理解したい」「勝ちたい」
「仲間と頑張りたい」「自分らしく動きたい」


どれが自分のエネルギーになっているかを知るだけで、
続け方のコツはまったく変わってきます。

以下の10個の質問に、直感で一番「自分っぽい」と思うものを選んでみてください。
深く考えず、感覚で選ぶのがポイントです。

練習が終わったとき、どんな気持ちになることが多い?

A:今日の練習で何を学べたか、頭の中で整理したくなる。
B:タイムやスコアをすぐ確認して、自分の成長を確かめたい。
C:チームメイトと「今日よかったね」と話して気持ちを共有したい。
D:今日は動きが軽かった、重かった…そんな体の感覚が一番気になる。


調子が悪い日、気持ちを立て直す方法は?

A:動画を見たり、原因を考えて解決法を探す。
B:次の試合や練習でリベンジすると決める。
C:友達や仲間と話してスッキリする。
D:音楽を聴いたり、好きなルーティンでリズムを戻す。


コーチや顧問に褒められたとき、一番うれしいのはどんな言葉?

A:「考えて練習してるのが伝わるよ」
B:「記録が伸びてきたな」
C:「チームに良い影響を与えてるね」
D:「動きにキレがあって、お前らしいプレーだった」


ノートに何か書くとしたら、どんなことを書きたい?

A:練習で気づいたことや理由をメモしたい。
B:今日できたこと、できなかったことを記録したい。
C:練習中に感じた感情や仲間との出来事を書きたい。
D:今日の気分や感覚をそのまま残したい。


練習のなかで一番うれしい瞬間は?

A:昨日できなかったことの理由がわかってできるようになったとき。
B:目標にしていた記録を更新できたとき。
C:仲間とタイミングがピタッと合ったとき。
D:自分のプレーが気持ちよくハマったとき。


試合前、どんな状態だと一番集中できる?

A:戦略や動きを頭で整理できているとき。
B:明確な目標や数字を決めているとき。
C:チーム全体の雰囲気が良くて安心しているとき。
D:自分のリズムやテンポが掴めているとき。


練習がうまくいかない日、どんなふうに感じる?

A:なぜダメだったのか原因を知りたくなる。
B:悔しくて次こそ結果を出したいと思う。
C:気持ちが落ちるけど、仲間の頑張りを見るとやる気が戻る。
D:今日は体と気分がズレてるな…と思って切り替える。

チームで大事にしていることは?

A:お互いの考えを理解し合うこと。
B:全員で結果を出すこと。
C:支え合って雰囲気を良くすること。
D:それぞれの個性を生かして動くこと。

目標を立てるときに一番意識するのは?

A:どうやったら上手くなるかの“やり方”を決める。
B:どんな結果を出すかの“数字”を設定する。
C:誰と一緒に頑張るかの“関係”を考える。
D:どんな気持ちでプレーしたいかの“感覚”をイメージする。


練習を休んだ日、少しモヤモヤしたとしたら…その理由は?

A:一日考えられる時間が減ってもったいないと感じる。
B:努力が止まってしまった気がして焦る。
C:みんなに置いていかれる気がして寂しい。
D:体を動かさないと感覚が鈍る気がする。

診断結果

Aが多い → 探求タイプ(理解で伸びる人)
Bが多い → 達成タイプ(結果で伸びる人)
Cが多い → 共感タイプ(つながりで伸びる人)
Dが多い → 自己表現タイプ(感覚で伸びる人)

タイプモチベーションの源一言で言うと続け方のコツ
探求タイプ理解・発見「理由がわかると燃える」気づきをメモして仮説を立てる
達成タイプ結果・目標「数字で成長を感じたい」数字+努力の質を両方書く
共感タイプ仲間・関係「誰かと一緒だと頑張れる」仲間との出来事を残す
自己表現タイプ感覚・表現「しっくりくると嬉しい」体の感覚や気分を素直に書く


「これが自分かも」と思ったタイプが、
あなたにとってノートを続けやすくする書き方です。

次の章では、それぞれのタイプに合わせた
「最初の3行ノートテンプレート」を紹介します。

今日からすぐに始められる
あなた専用のノートの形を見つけましょう。

タイプ別・最初の3行ノートテンプレート

ここからは、あなたのタイプに合わせた「最初の3行ノートテンプレート」を紹介します。
いきなり立派なノートを書こうとしなくても大丈夫です。

大切なのは、「毎日3行だけ」書いてみること。
うまく書こうとしないで、今日感じたことをそのまま言葉にしてみてください。
たった3行でも、あなたの考え方やプレーのクセが少しずつ見えてきます。


【A】探求タイプ(理解・発見で伸びる人)

あなたの特徴
練習中に「今のは何でうまくいったんだろう?」と考えることが多いタイプ。
うまくいった理由を見つけると、次の練習がぐっと楽しくなります。


▶ 今日の3行テンプレート

1行目:今日の練習で気づいたこと
2行目:その理由を自分なりに考えてみる
3行目:明日試してみたいこと

例文:
「パスのテンポを少し遅らせたら味方が受けやすかった。
相手を見ながら出す余裕ができたからだと思う。
明日は視線の使い方をもっと意識してみる。」

→ “なぜ?”を言葉にするだけで、明日の練習が違って見えてくる。


【B】達成タイプ(結果・上達で伸びる人)

あなたの特徴
数字や結果を見るとモチベーションが上がるタイプ。
「昨日より少しでも前に進みたい」という気持ちが強く、目標があると一番燃えます。


▶ 今日の3行テンプレート

1行目:今日できたこと(結果)
2行目:良かった点・改善したい点
3行目:明日の小さな目標

例文:
「シュートが10本中7本決まった。
焦って外した2本は、足の位置が安定していなかった。
明日はフォームを丁寧に確認して打つ。」

→ 数字に“気づき”を足すことで、結果の波が整いやすくなる。


【C】共感タイプ(仲間・つながりで頑張れる人)

あなたの特徴
練習や試合の“空気”や“チームの雰囲気”が力になるタイプ。
仲間との関係がうまくいくと、自然とプレーにも集中できるようになります。


▶ 今日の3行テンプレート

1行目:今日チームでうまくいったこと
2行目:仲間やコーチに感謝したいこと
3行目:明日チームのためにできること

例文:
「ディフェンスで○○と声を掛け合えて守り切れた。
あの声があったから落ち着いて動けた。
明日は自分から声を出して雰囲気をつくる。」

→ “人との関わり”を言葉にすることで、自分の軸がぶれにくくなる。


【D】自己表現タイプ(感覚・表現で輝く人)

あなたの特徴
プレー中のリズムや流れがしっくりくると一気に調子が上がるタイプ。
フォームや動きが“自分らしい”と感じた瞬間が、何より嬉しい。


▶ 今日の3行テンプレート

1行目:今日の気分や動きのリズム
2行目:うまくいったときの感覚を言葉にする
3行目:明日その感覚を再現するための一言

例文:
「今日は体が軽くてリズムに乗れた。
呼吸と動きが合っていて、自然に力が抜けていた。
明日も“動きながらリラックス”を意識する。」

→ 感覚を言葉にしておくことで、好調な自分を再現しやすくなる。


【共通ルール】

  • 3行書けたら、それで十分。
  • うまく書こうとしない。思ったことをそのまま書く。
  • 書いたあとにノートを見返したとき、少し気分が上がる状態が理想。

タイプ書く目的書くことで起きる変化
探求タイプ理由を見つける理解→行動がスムーズになる
達成タイプ成果を整理する結果の波が整う
共感タイプ感情を整理するチームとの関係が安定する
自己表現タイプ感覚を言葉にするパフォーマンスが安定する

結果が安定してる人って、ズレを見てるだけ

ここまでで、自分のタイプとか、
どんなときに気持ちが上がったり下がったりするか、
なんとなく見えてきたと思うんですよね。

次のステップは、そこから一歩だけ先。
気づいたことを「どう使うか」ってところです。


① 結果が出ないのは、頑張りが足りないからじゃない

毎日ちゃんとやってるのに、なんかハマらない日ってありますよね。
調子が悪いわけじゃないのに、手応えがない。

でも、それって努力の問題じゃなくて、
うまくいく日の自分と今日の自分が
ほんの少しズレてるだけなんですよ。

たとえば、調子よかった日の前の日、
よく寝てたとか、
練習前にちょっとリラックスできてたとか。
そういう小さい違いが積もって結果に出るんです。


② ノートは気づくためだけじゃなく、ズレを見るため

3行ノート、ちょっと続けてみると分かります。
あれって、最初は自分を知るためのものなんですけど、
だんだん読むための道具に変わってくる。

書いて終わりじゃなくて、
「うまくいってるとき」ってどんな状態かを
見返すために使う感じです。

3日分くらい並べて見るだけでも、
「この日は集中してたな」とか、
「このとき焦ってたな」って差が見えてくる。

それが、ズレです。


③ 波をなくそうとするより、読めるようになればいい

「波をなくしたい」ってよく聞きますけど、
正直、波ってなくならないです。
誰でもある。

大事なのは、ズレたときに気づけるかどうか。

ノートを見返すと、
自分がどんなときに調子を落としやすいか、
どんな考え方で崩れるかが分かってくるんですよね。

波を消すより、
読めるようになった方がずっと現実的だし、強いです。


④ ズレを直せる人は、再現できる人

うまくいく人って、特別な才能があるわけじゃないです。
ズレたときに「どう戻すか」を知ってるだけ。

調子が崩れたときに、
どこからズレ始めたかを自分で探せる。
それができるようになると、
「うまくいく自分」を再現できるようになります。

努力を増やすより、
戻すスピードを上げた方が、結果って早いんですよ。


⑤ ノートを“使える”人はほんの一握り

ほとんどの人は、書いて終わりです。
でも、読むために書くようになると、
ノートの意味が変わります。

自分のズレを見つけて、
「いまは戻せる範囲か」「ちょっと危ないか」って判断できる。
その感覚があるだけで、
練習の質がまるごと変わります。

波に飲まれなくなるんですよね。


⑥ まとめ:ズレを読める人が、成長を再現できる

ノートを続けていくと、
「調子いい自分」と「ズレてる自分」の差が
少しずつ分かるようになります。

で、それを直せるようになると、
結果が安定してくる。

ただ、このズレを読むって感覚、
言葉じゃ説明しづらいんですよ。
ちょっとしたコツがいる。

でもそれが分かった瞬間、
ノートが別モノに見えてきます。

たぶん、そこを体感できた人が、
変わる側に入るんだと思う。

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この記事を書いた人

EVOL Running代表
中学生から実業団選手まで指導を行い、1500名以上のオンライン指導を行う。
高校1年秋から陸上を始め、初めて半年でシンスプリント、疲労骨折、腰痛、足底筋膜炎など様々な怪我と闘う。
様々な挫折の中で、メンタルケアが必要だと思い、メンタル、心理学の勉強を行う。

日本陸連ジュニア認定コーチ/メンタル心理カウンセラー/上級心理カウンセラー

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